FDAは「ヘルシー」表示に関する最終的な規則を発表、消費者に新たなツールとして提供

FDA News Release

• For Immediate Release: December 19, 2024

本日、米国食品医薬品局（FDA）は栄養成分による「ヘルシー（Healthy）」表示の定義をアップデートする最終規則を発表しました。米国では本来予防可能である食事による慢性疾患の危機が拡大し続けており、早急な対応が求められています。今回の「ヘルシー」表示のアップデートは、FDAの栄養に関する優先事項の達成に向けた重要な一歩であり、これはこの危機に対処するための政府全体のアプローチの一部となっています。食品表示から消費者がより最新で正確なまとまった栄養情報を入手できることを目指して、この規則は制定されました。

「ヘルシー」表示は、消費者が健康的な食生活様式の基礎となる食品を見つけやすくすることと、より健康的な食品の発展に繋がることを目的に更新されました。今回の更新された定義に沿う製品には、メーカーは食品パッケージに自主的に「ヘルシー」表示を使用することができるようになります。

「この国の将来にとって、食を健康の手段にすることは、極めて重要なことです。FDAが着手した公衆衛生上の重要な取り組みは、人々が健康的な食事パターンを築けるようにするために栄養情報へのアクセスを改善することです。」とFDA長官のRobert M. Califf, M.D.は述べました。「健康的な食事は一例ですが、慢性疾患と闘うための重要な原動力に焦点を当てることが不可欠になります。これから、自分自身と家族のために、個人個人が「ヘルシー」表示を探すことで、基礎となる栄養価の高い食品を見つけることができるようになります。」

この新しい定義のもとで「ヘルシー」認定されるためには、食品は、果物、野菜、タンパク質の多い食品、乳製品、穀物など、米国民向け食事ガイドラインで概説されている食品群またはサブグループの少なくとも1つから、一定量の食品を含んでいなければなりません。「ヘルシー」表示に該当する食品は、飽和脂肪、ナトリウム、添加糖についても一定の制限を満たす必要があることが加えられています。この変更により、健康的な食事パターンの鍵となる食品がより多く「ヘルシー」表示の対象となり、消費者が買い物をする際に識別しやすくなります。これらの食品には、ナッツ類や種子類、サーモンなどの高脂肪魚、オリーブオイル、水などが含まれます。

「ヘルシー」表示の定義の更新は、現在の栄養科学、「米国民向け食事ガイドライン」、および加糖の表示を義務付けたアップデートされた栄養成分表を支持する科学的根拠に沿ったものになっています。例を挙げると、「ヘルシー」表示の定義の更新で、今回初めて加糖に関して一定の制限が設けられました。

心臓病、ガン、糖尿病を含む食事が関係している病気は全米における障害や病気の主な原因であり、高所得国の中でアメリカの平均寿命が最も短くなっていることの一因となっています。データによると、77％の人の飽和脂肪摂取が現行の食事推奨量を超え、79％の人が乳製品、果物、野菜の少ない食生活様式であり、63％の人の加糖摂取が現行の推奨量を超え、90％の人がナトリウムの1日推奨摂取量の上限値を超えています。 

「食品表示は、変化をもたらす強力なツールとなりえます。『ヘルシー』のような食品表示は、メーカーが新しい定義に合うように製品を改良していくことで、より健康的な食品供給の促進に役立っていきます。」と、FDA Human FoodsのJim Jones副長官は述べました。「人々がより簡単に栄養価の高い食生活を築いていくために『ヘルシー』を早急に色々な所で目に入るサインにすることが必要ですが、ここに産業界や様々な人が協力して実現してくチャンスがあります。」

更新された「ヘルシー」表示の使用を支援するために、FDAはすべての関係者と協力する姿勢です。当局では、米国保健福祉省の活動の一環として、すでにInstacartと提携し、オンラインのネットスーパーのフィルターやバーチャルショップでも消費者が「ヘルシー」表示の商品をより簡単に見つけられるようにしています。

FDAはまた、メーカーが自社の食品が「ヘルシー」の基準を満たしていることを提示するための「ヘルシー」シンボルマークも検討しています。 「ヘルシー」という言葉を使うことに加えて、このシンボルマークは、その食品が「ヘルシー」表示の基準に合致していることを消費者に伝えるための方法の一つになります。栄養情報にあまり馴染みのない人に対して、シンボルマークは健康的な食事パターンの基礎となる食品を識別するのに特に役立って行くと見られています。  

FDAは最近、新たな第二段階の自主的なナトリウム削減目標に関するガイダンス草案を発表しました。消費者調査が行い、消費者自身が食品がどのように健康的な食生活の一部となり得るかを迅速かつ容易に識別できるよう、包装前面栄養表示に関する規則案が発表されることになっています。

このように、「ヘルシー」表示のアップデート、「ヘルシー」シンボルマークと包装前面栄養表示の検討、食品中のナトリウム削減を支援するFDAの活動は、米国における栄養改善と食事に関連する慢性疾患の減少に向けた政府全体のアプローチにおいて重要な役割を果たしています。こうした努力は、消費者が「米国民向け食事ガイドライン」で推奨されている食品をより簡単に見分けられるようにし、一般的に超加工食品とされる食品に含まれる特定の栄養素の摂取を減らすことにも繋がります。この活動は、ホワイトハウスの「飢餓、栄養、健康に関する国家戦略」の明確な成果物にもなっています。

FDAは、より健康的な食品供給を実現し、消費者に情報を提供し、生涯にわたる健康的な食事パターンを支援するために、科学に基づく包括的な活動を継続していくことを約束します。